多極・多スロットモータを極め続けます
開発担当:吉川翔悟 チーフ
お客様の課題/依頼背景
2019年頃に新規のお客様から売っていないスペックのフレームレスモータがほしい、高価な海外製品を安価に採用したいとの相談を受けて開発着手しました。
裸のモータであれば機械設計がいらないので、依頼を受けたときはスムーズに開発が進むと考えていましたが、検討を始めてすぐに一筋縄ではいかない開発だということが分かりました。
解決策
コギング低減との闘い
開発をしていくうえで苦労した点は多くありますが、一例を挙げるとするとコギングです。
性能以前に軸がコリコリしてスムーズに回らないモータはお客様の反応があまり良くない傾向にあります。
というのもこれら多極多スロットと呼ばれるモータは一般的にコギングの小さいスムーズに回転する高トルクモータだと言われているため、そもそもの期待値・ハードルが高めです。
ギア無しでロータ軸をダイレクトに出力する場合などは特にシビアで軸先を触ったお客様が「ちょっとまだあるなー」などと言って苦い顔をすることがあります。
当社はマグネットを得意とするのでコギングと高出力トルクの両立を磁性材料の選定と磁化技術により解決しました。
特徴
- 製品性能に対するコストパフォーマンスが高い
- 低コギング/高出力トルク
- 専用設計
- 小ロット生産対応が可能
利用目的/シーン
フレームレスモータは、モータと呼んでいますが簡単に言うと組立前のモータの中身のようなものです。ロータとステータという部品を個別に納品するためセパレートと呼んでいます。
見た目はモータというよりかは何かの部品のようですね。
回転軸の中心に大きな穴を空けてハーネスやチューブ・レーザを通す事が多く
中空軸モータなどと呼ぶこともあり、全体的に薄くステータに対してロータ径が大きいのが特徴です。
製品詳細
カスタムフレームレスモータ
フレームのないモータです。お客様のアプリケーション実機と組み合わせ、モータとしてご使用いただけます。
その他の開発実績
インナーロータ型の開発で振動問題解決
カスタムブラシレスモータ
開発担当:加藤俊彦 課長
ボールベアリングの静音化と発熱対策
カスタムブラシレスモータ
開発担当:加藤俊彦 課長
カスタムモータの検査装置をカスタム
JMSOL
Back EMF検査装置
開発担当:吉川翔悟 チーフ
中空軸モータに特化したカスタムモータの開発
中空軸モータ
開発担当:藤川和豊 事業部長
お客様のご要望を完全に実現したモータドライバ
カスタムモータドライバ
開発担当:藤川和豊 事業部長